福島が将来にわたり誰もが活き活きと生きていける地域となることに貢献する団体や社会企業を支援することを目的に募集した、ふくしま未来基金「未来づくり助成」「まちづくり草の根助成」について、多くの方々からご応募いただきありがとうございました。2018年5月27日に二次審査委員会を開催し、採択団体が決定しましたので、応募、選考の状況も含めご紹介します。
1.応募状況
(1) 募集期間2018年3月6日~4月4日
(2) 応募総数52件(未来づくり26件、まちづくり草の根26件)
(3) 事業実施予定地域(件)
未来づくり:応募総数26件、福島市内4件、福島市外18件、両方4件
まちづくり草の根:応募総数26件、福島市内4件、福島市外13件、両方9件
2.審査委員会
(1) 開催日
一次審査会2018年5月10日(木)
二次審査会2018年5月27日(日)
(2) 審査方法
審査委員会を設置し、審査委員による下記の審査基準に基づく書類選考を行いました。一次審査会を通過した団体には面談による二次審査会を実施し、採択団体を決定しました。
(3) 審査委員(五十音順)
委員長 永倉 禮司(福島大学学長参与)
委員 菅野 日出男(一般財団法人ふくしま未来研究会)
委員 黒田 かをり(一般財団法人CSOネットワーク常務理事)
委員 鷹野 秀征(ソーシャルウィンドウ株式会社代表取締役、一般社団法人新興事業創出機構(JEBDA)理事長)
委員 中鉢 博之(NPO法人ビーンズふくしま理事)
委員 紅邑 晶子(オフィスBeni代表)
(4) 審査の基準
<未来づくり>
1団体のミッション
・団体のミッションが明確であるか
2経営に対する意識、潜在能力・情報公開、情報発信を十分行っているか
・人材、組織などの事務局体制は整っているか
3事業を続ける強い意志・組織の安定性、継続性、自立性があるか
・外部からの共感・支援に誠実に応えられる可能性があるか
4将来の福島に関するビジョンを持っているか
・将来の福島に関するビジョンを持っているか
・当該地域において、中核的であるか
5対象とする社会課題に関する明確な分析
・解決したい社会的課題が明確であるか
・この事業による受益者が明確であるか
6課題解決に向けた方法の提案
・初年度、次年度、3年度の事業計画が具体的で実現可能か
・課題解決に向けた方法の提案があるか
7提案事業のもつ社会的インパクト
・高い社会的インパクト(効果)が見込まれるか
・他の団体や地域への波及効果があるか
<まちづくり草の根>
1ミッションとガバナンスは明確か
・団体のミッションが明確であるか
・ガバナンスは明確か
2これまでの実績、経験(信頼できる団体か)
・情報公開、情報発信を十分行っているか
・人材、組織などの事務局体制は整っているか
3地域社会の課題を明確に把握しているか
・解決したい社会的課題が明確であるか
・この事業による受益者が明確であるか
4課題解決や軽減に向けた具体的な方法は持っているか
・課題解決に向けた方法の提案があるか
5計画、実施体制、予算、スケジュールは適切か
・組織の安定性、継続性、自立性があるか
・実現可能なスケジュールか
3.審査結果
審査委員会による厳正な審査の結果、2018年度は新たに未来づくり2団体、まちづくり草の根10団体が採択されました。また、2017年度の継続助成として未来づくり3団体が引続き採択されました。2019年5月までの1年間、活動がよりよい成果を生むよう支援を行っていきます。
<2018年度採択団体:未来づくり>(五十音順)
団体名 地域 助成プロジェクト概要
特定非営利活動法人いわき自立生活センター
市外 「観福連携」によるバリアのない観光地福島づくり
だれもが訪れやすい観光地福島を、いわきからつくる。そのために下記の事業を行う。
①観光施設や介護タクシー等の情報発信
②障がいをもつ観光客に、滞在先の旅館で入浴などの介助を行うヘルパー事業所や介護タクシーのネットワークを形成し、受け入れ体制を構築
③ホテルマンなどに介護法の研修会を開催
④障がい者・高齢者の旅行を企画運営する旅行代理店を、障がい者就労支援施設に設置する。
一般社団法人えこえね南相馬研究機構 ※前年度からの継続助成
市外 子どもたちに循環型の未来をつくるコミュニティバイオガスのモデルづくり
循環型で持続可能な未来社会とするために、大量生産、大量消費、大量廃棄という今のライフスタイルを変えて、農業残渣や生ごみを再利用し、熱エネルギーと液肥を活かす小規模分散型のバイオガスシステムのモデルを南相馬市でつくる
一般社団法人BridgeforFukushima
市内 未来の起業家育成事業
福島の高校生・大学生を対象に将来的に起業家となる人材を育成するため、①先輩起業家お話を聞く会、②ビジネスプラン合宿、③起業家マインド育成研修、④起業に関心がある仲間同士のネットワークを作り、地域内の起業家・中小企業診断士等がアドバイスする仕組みの構築、の4つの活動を行います。
※原則として2018年度のみの単年度助成とする
特定非営利活動法人みんなのひろば※前年度からの継続助成
市外 「相談支援事業所そーだんひろば」の開設と職員育成による支援力向上プロジェクト
当プロジェクトは、2017年度に放課後等デイサービス事業所を開所し、2018年度には相談支援事業所を開設することにより、不登校児や発達障がいのある子どもたちが安心して過ごすことのできる居場所や情報の提供と、地域ぐるみで地域の子どもと保護者を支え育てていく社会づくりに寄与するものである。
特定非営利活動法人Leaf ※前年度からの継続助成
市内・市外 ふくしまの農と食のプラットフォーム「Fukushimart」構築事業「Fukushimart」の立ち上げ、運営を行い経営を安定化させます。「生産者が集い、学び、互いに刺激を受け、実践をするための場所」というこの店舗・プラットフォームの在り方を基にしてPRツール(エプロン、トートバッグ等)を作り、県内の生産者、消費者に知ってもらう為のブランディングを行います。
<2018年度採択団体:まちづくり草の根>(五十音順)
団体名 地域 助成プロジェクト概要
公益社団法人あい権利擁護支援ネット
市内・市外 東日本大震災・原発事故避難民の生活再建のための権利擁護促進事業(2年目)
避難生活からの生活再建が精力的に進められている一方で複雑な生活課題を抱えた支援困難ケースが潜在的に多数存在している。また支援者たる福祉関係者も困難な状態に置かれており、支援が行き届いていない現状にある。本事業では、「支援者を支援すること」を通して、避難住民への支援の円滑化・権利擁護の促進を目指す。
特定非営利活動法人あさがお
市外 「ともに手をつなぎ、ひかりに」
視覚障がい者同行援護従事者養成研修の開催中・高校性に対する福祉の啓蒙のための講演会障がいを理解するための交流活動養成研修受講後の雇用の増進
特定非営利活動法人0073(おおなみ)
市内 福島市大波地区餅の郷プロジェクト
農作物の6次化による切り餅販売大波産のもち米で、大波の人たちの手によって、大波で廃校になった分校の給食室を加工場として使い、日頃大波のこしひかりを購入してくれる会員の皆様等に販売を行い、農家に米以外の収入が得られる仕組みを構築する。歓藍社市外藍染めを活用した、地域住民と首都圏クリエイターによる「共同のものづくりと小さな交易」モデルの構築プロジェクト福島県大玉村で藍を栽培し、地域住民と首都圏クリエイター共同でのものづくりとして藍染めを行う。染めたものの一部は、首都圏で販売し、小さな交易のモデル作りを試みる。また、藍染めの工程そのものを地域住民間、または県外からの訪問者の交流促進の機械として捉え、藍づくりを中心としたコミュニティの醸成を行う。
一般社団法人JAST(日本ソーシャルセラピストアカデミー)
市内・市外 たいせつなのは思いやり『こどもこころの防災師』育成事業
いじめや差別に対して「こども達自ら」が取り組むプロジェクト『こどもこころの防災師』育成事業を展開するために、必要な大人ファシリテーターを養成します。また、今年度は、ワークショップで使用する『こどもこころの防災師』の絵本を作成します。作成した絵本は、学童・図書館等に寄贈する他、販売します。
特定非営利活動法人ソーシャルデザインワークス
市外 ソーシャルスクエアを拠点とした「ごちゃまぜ」のまちづくり
障害の有無、性別、年齢、国籍など一切関係なく、みんなが一緒に笑い・楽しみあいながら、仲間づくりを行い、多様性を認め合う社会を「ごちゃまぜ」と呼んでいる。ソーシャルスクエアいわき店(就労移行支援事業・自立支援(生活訓練))を拠点に、イベント等を通じて「ごちゃまぜ」なちいきコミュニティづくりを行う。
なみとも
市外 なみともプロジェクト(~浪江町に若者を呼び込もうプロジェクト~)
なみともプロジェクトでは浪江町に若者(15歳~39歳)を呼び込み、町民と若者が共に、住んでいて楽しいと思える地域を目指すことを目的とする。
・町民と若者の交流イベント、体験プログラムの実施
・浪江町の資源を活かし、町民と若者で新たな仕事を生み出す
・浪江町に関心を持った若者が移住定住できるようサポートを行う福島県CAPグループ連絡会市内市外子どもたちが自分の人権を知るためのCAPプログラム学校における子どもたちへのCAPワークショップの導入をめざし、ワークショップの無料提供の実施とCAPを子どもたちに提供することの必要性と有効性の理解をすすめる。
ベルフォンテ
市内 転入女性が暮らしやすい福島づくりプロジェクト
パートナーの転勤や結婚により福島に転入した女性を対象として、福島の魅力を体験するワークショップや座談会を開催し、仲間づくりや情報交換する場を創出する。これにより不安や孤独で孤立しがちな転入女性が暮らしやすくいきいきと楽しく福島で生活できる環境づくりを行う。
ママチャンネルまつり実行委員会
市内・市外 福島で子育てをする人、応援する人が集えるイベントと平日カルチャー講座の実施から待機児童問題の課題解消へ向けたネットワーク、コミュニティの創造
年に4回のママイベント(ママチャンネルまつり)の開催。福島のママが中心に、子育てをする人たちの興味関心の高い物販(安心な福島産野菜、こだわりの雑貨等)、ワークショップ(ママの癒しとなるものや子どもと一緒に楽しめるもの)、フリーマーケット(育児グッズ等のリユース目的)を実施します。さらにそこから平日のカルチャー講座へ繋ぎます。
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